更年期のドライマウス 症状・対策

更年期のドライマウスの原因と症状

口の中は、いつも唾液が出て潤っています。その唾液の分泌量が減少して、口が渇ききってしまった状態がドライマウスです。

舌や歯茎、ほおの内側の粘膜も唾液によって保護されていますので、口の中が渇くと、歯と舌などがこすれて小さな傷がたくさんできて、下がヒリヒリ痛くなってきます。
また唾液が少ないために、食べ物が飲み込みにくくなったり、発音がしにくくなったりします。食べ物の味は、味の成分が唾液に溶けてはじめて感じられるものなので、唾液が少ないと、食べ物の味もわかりづらくなり「何を食べてもおいしくない」などと、日常生活の中でさまざまな支障が生じてきます。
さらに唾液には、口の中の抗菌作用、自浄作用がありますから、ドライマウスになると、口臭がひどくなったり、虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。

唾液は年齢とともに分泌量が減ってくるものですが、とくに更年期からは、女性ホルモンの分泌が低下することによっても、口の中が乾いてきます。そのため、ドライマウスは更年期以降の女性に多く、50歳以上になると急に増えてきます。

 

口腔乾燥外来を受診

歯科口腔外科にドライマウスの専門外来である口腔乾燥外来を設ける病院があります。また、歯科でもドライマウス女性専用外来のあるクリニックもありますから、我慢せずドライマウスの専門科を受診するとよいでしょう。

 

更年期のドライマウスの治療

病気が原因でドライマウスが起こっている場合は、まずその病気を治療することが先決です。
ドライマウスの治療法としては、口の乾燥や痛み、口内炎などに対しては、口の中の粘膜を修復する働きのあるうがい薬や、唾液に近い成分を配合した保湿ジェルや保湿スプレーを使って、口に潤いを与えます。

唾液の分泌量が極端に減るシェーグレン症候群の場合は、塩酸セビメリンという内服薬を処方して、唾液の分量を増やします。
また、ガムを噛むことは、唾液の分泌を促します。口の中の乾燥が気になる方は上手に使うとよいでしょう。

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