口臭の原因とチェック方法

口臭とは呼吸や会話時に口から出てくる息が他人にとって不快に感じられるもの。

嗅覚は主観的なもので同じ臭いを嗅いでも、体調や精神状態によって受け止め方が異なる場合が多いです。
また同じ臭いを長時間嗅いでいると、その臭いに慣れて反応しなくなることもあります。
そのため自分の口臭は自分ではなかなか気づきにくいものです。

この口臭を他人から指摘されたことがきっかけで、口臭について深刻に悩む人も多いです。

口臭があるといってもその程度や頻度は人によって異なります。起床直後や臭いの強い食品を食べた後などは、誰でも多少臭いがあります。このような臭いは生理的口臭、食餌性の口臭ですが、普通はこのような臭いは時間の経過と共に減っていきます。

問題なのは、病気によって発生する口臭です。
口の中の病気、鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気などが口臭と関連していることが考えられます。

口臭の成分

口は物を食べるところですので、食後には食べカスが、歯垢として残ってしまうのは仕方がありません。しかし、この食べかすは、口の中の細菌によって簡単に腐敗発酵をおこしてしまいます。これが、口臭をもたらす最大の原因です。

口臭の主な成分は、揮発性硫黄化合物と呼ばれるものです。
例えば、メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドなどです。

口の中の細菌が原因の口臭

口臭がどのように発生するのでしょうか?
口の中にいる細菌は、新陳代謝ではがれた粘膜上皮、細菌の死骸などのたんぱく質成分を分解して、揮発性硫黄化合物を作ります。これが口臭の原因となる臭い物質です。

発生する口臭の強さは、口の細菌、汚れ、唾液の量などによって異なります。

朝、起きたときの口の中がネバネバして、不快に感じると思います。
日中は唾液によって口の中の汚れは洗い流されていますが、眠っている間は分泌される唾液の量が少なくなるため、汚れが残って細菌が増殖し、口臭の原因物質がたくさん作られます。

そのため起床直後に口臭は最も強くなります。しかし、朝食をしたり歯磨きを行うことで、唾液が分泌され、細菌や汚れが減少すると口臭も臭いが減じます。

舌の汚れと虫歯と口臭との関係

舌が白や淡黄色くなっていることがあります。これは細菌の死骸や新陳代謝で脱落した粘膜上皮の細胞などが細菌によって分解されると口臭の原因になる揮発性硫黄化合物を発生します。
歯磨きするときに、舌の掃除も行いましょう。

また重症の虫歯や多数の虫歯がある場合には、口臭が発生する可能性があります。
さらに虫歯が進行して、神経が腐ってしまったり、膿が出てくる場合など強い口臭になります。

病気が原因の口臭

口臭は虫歯や歯周病など口腔内の病気によるものがほとんどですが、他の病気によって口臭が発生する場合があります。

代謝系疾患
甘酸っぱい臭いがする時は糖尿病、ねずみくさい臭いがする時は肝臓の病気を疑ってみること。

消化器系疾患
胃腸の働きが悪いと、げっぷのように臭いが上がってきます。胃腸が
ただれていると腐敗臭がすることもあります。

呼吸器系疾患
気管支炎や肺化膿症などでも臭いが出ることもあります。

その他の疾患
唾液が出にくくなる病気や鼻・咽頭などの病気から臭うこともあります。

タバコと口臭の関係

タバコを吸っている人は、喫煙者特有のニコチンやタールの臭いがします。また歯にタバコのタールが付着して黒くなったり、歯肉がニコチンの影響で毛細血管が収縮し暗紫色になったり、メラニン色素が沈着したり、白斑が生じたりします。

タバコを吸う人に口臭が認められる理由としては、直接の影響だけでなく、歯周病との関連も挙げられます。歯周病の進行には喫煙が大きく影響するので、タバコを吸うことによって歯周病が悪化し、そのために口臭が一層強くなることも考えられます。

口臭のひどさをチェックする方法

口臭のひどさは自分では分からないし、人に息を吹きかけてチェックしてもらうのも気が引けます。

そんなとき便利なのが、タニタの「ブレスチェッカー」。
息を吹きかけるだけで簡単に口臭がチェックできます。口臭レベルを6段階で表示します。コンパクトサイズで携帯にも便利。

息の吹きかけ方で測定値に誤差が出ますか、息の吹きかけ方を同じようにすると誤差は減りま。
歯磨きやマウスウォッシュ、ガムのにおいにも反応しますので、少し時間をおいてから使ったほうがいいと思います。

高齢になるにつれ口臭は強くなる

一般的に、口臭のある人は年齢とともに多くなる傾向が認められます。これは、口臭の原因である歯周病にかかる人の割合が増えること、また、虫歯や歯周病で歯がなくなり入れ歯の使用者が増えること、さらに唾液の分泌が少なくなってくることなどが関係していると考えられます。

年をとってくると歯磨きや入れ歯の手入れ、また舌の清掃がおろそかになり、口の中が汚れてくることも影響すると考えられます。

常に口の中を清潔にしておくことが口臭予防には大切です。

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