更年期のしびれの症状
更年期の意外や症状のひとつに知覚の異常があります。
手足がしびれたり、皮膚の表面が強い日ざしを浴びたときのようにぴりぴりしたりと不快な感じにおそわれることがあります。人によってはしびれというよりは、手足の感覚が今までとなんとなく違う、鈍くなったような気がするといった違和感として現れることもあります。
女性ホルモンのエストロゲンには、皮膚のハリを保つ働きがあります。更年期にになってエストロゲンが減少すると、老化が進んで皮膚が薄くなり、皮膚も水分も減って皮膚が乾燥しやすくなります。皮膚が薄く、皮脂も少なくなると、皮膚の弾力がなくなるだけでなく、刺激も受けやすくなるわけです。そのため、ほんのささいな刺激にも反応し、しびれのように感じたりするのです。自律神経の乱れも、こうした感覚の異常に関係していると考えられます。
更年期のしびれの治療
不意に手足のしびれに襲われると、神経に異常が起きたかとびっくりするかもしれませんが、更年期の症状であれば心配いりません。
ただし、症状が強く気になる場合は、婦人科や整形外科、神経内科を受診しましょう。治療は、自律神経調整剤や精神安定剤、漢方薬などが用いられ、ホルモン補充療法なども行われます。
自分でできる更年期のしびれの対策
体を動かして血行を促す
血液の循環が悪くなると症状が出やすくなります。運動を心がけて血行を促しましょう。散歩、水泳、水中ウォーキングなどの全身運動が効果的です。
マッサージをする
ぬるめのお風呂にゆっくりつかって体をあたためたり、しびれが生じている皮膚の部分をマッサージすると血行がよくなり、症状がやわらぎます。
ビタミンB群、ビタミンC、Eを摂取
バランスのよい食事が大切です。特に血行を改善する働きのあるビタミンB群(牛・豚・鶏肉など)、血管を丈夫に保つビタミンC(ブロッコリー、キウイ、いちご)、ホルモンの代謝を活発にするビタミンE(かぼちゃ、うなぎなど)を積極的にとるようにしましょう。
中でもレバーやいわしなどに多く含まれているビタミンB12には、神経の過度の反応を調整する作用があります。サプリメントを活用するのもいいでしょう。