コレステロールが上がる原因

かたよった食事や運動不足が原因の場合

血液中のコレステロールの量は、本来、ほぼ一定に保たれるように体が調整しています。
通常は、コレステロールを含む食品を一度にたくさん食べても、調整機能が働くので、血中コレステロールの値に大きな変動はありません。

しかし、コレステロールが多い食事が長く続いたり、運動不足でエネルギーが十分に消費されないと、肝臓でのコレステロールの合成が過剰になったり、必要量を超えたコレステロールは血液中に増えます。

コレステロールの原料となる糖分やアルコールの摂り過ぎ、ストレスもコレステロールをふやす原因になります。

病気が原因の場合

高血圧や糖尿病のような食生活や運動不足が関係する病気がある場合にも、コレステロール値が上がります。
ほかに、甲状腺機能低下症や腎臓の慢性的な病気、経口避妊薬やステロイドホルモン剤の服用も原因になることがあります。

遺伝が原因の場合

遺伝的にコレステロール値が高いものに、「家族性高脂血症」というものがあります。
遺伝的に、LDLの受容体が少なかったり不完全なため、体内でのコレステロールの利用がスムーズに行われず、血中濃度が高くなります。
ほかにHDLの合成が少ないなどの家族性高脂血症があります。

コレステロールと血圧の関係

高いコレステロール値は、高血圧へ進行するリスクを2~3倍増加させます。

高コレステロール値の人は、体の血圧を調節するしくみに作用して、高血圧へと進行する可能性が高いです。

ある調査では、高血圧の人の55%はコレステロール値が高めで、高コレステロール血症の人の43パーセントは血圧が高めとの報告があります。
高いコレステロール値が、レニン‐アンギオテンシン系との相互作用で、血圧を上昇させると報告されています。

血圧が上がる要因

  • 血管の内腔が狭くなることによって、血液が流れにくくなり血液の勢いが増す
  • 血管が弾力性をなくし、血液の圧力を吸収しにくくなる
  • 血液が粘り気を帯び血液が流れにくくなる
  • 激しい運動などをすることにより循環する血液量が増え血管壁にかかる圧力が高くなる
  • 寒さやストレスなどにより血管が収縮し、血液に強い圧力がかかる

血液中のコレステロールが増えると血管の弾力性がなくなりますので血圧が上がる原因のひとつになります。

高血圧症は、普段はあまり症状がなく、高血圧症にかかっていることが分からず、そのままにしておくことが多いです。高血圧症に気付かないままにしておくことは、非常に危険なことなのです。
このままにしておくと動脈硬化を促します。この動脈硬化によって心疾患、狭心症、脳出血、脳梗塞、腎臓病その他さまざまな合併症を引き起こしてしまいます。

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