血小板とは
血小板は血液の成分の一つで、欠陥の損傷に反応し、血管に傷ができると、
粘着して凝集し、血液凝固因子とあわせて、血管を修復、出血を止める働きをします。
骨髄中の巨核球という細胞の細胞質がちぎれたもので、
細胞質のみで構成されていて、核を持っていません。
形も不定形で血小板の大きさも1~4μmと赤血球(8μm)より、ずっと小さいのも特徴。
寿命は10日前後で、寿命が尽きると脾臓で破壊されます。
また余分なコレステロールが血管内にたくさん溜まると、内皮細胞という部分を傷つけてしまいます。
すると傷がついた内皮細胞のすき間から、悪玉コレステロールが内膜へと入っていくのです。
さらに、そのすき間から、血液の中に含まれているカルシウムや血小板も入り込んでいきます。
内膜の中ではコレステロールやカルシウムや血小板などが、混ざった状態になると
膨らみその部分の血管内が狭くなってしまい血の流れが悪くなります。
このような状態が心臓の冠動脈で起こると、狭心症や心筋梗塞を起こす可能性が高くなります。
硬化している血管は柔軟性がないために、血管破裂につながることもあります。
血栓とは
血栓とは、血管の中にできる血の塊のこと。
また細い血管に何らかの物質が詰まれば、血栓となります。
血液中にはいろいろな物質が含まれています。
血栓の多くは、血の成分である血小板やフィブリンというものが、
血中のなんらかの物質とくっついて大きくなったものが
冠動脈などの血管に詰まると血栓になる可能性が高いです。
また、冠動脈の血管の壁にあるコレステロールエステルを大量に含んだ脂質の塊が
破裂してそれに血小板やフィブリンがついて血栓になったりもします。
血栓は大きな症状を引き起こす可能性があるので要注意。
血栓が剥離すると末梢血管を塞栓したり、血栓が大きくなって血管の内腔を閉塞すると
梗塞を起します。
血栓が冠動脈につまり血管が閉塞すると心筋梗塞。
頭の血管なら脳梗塞となります。
高脂血症とは
高脂血症は、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多すぎたり、HDLコレステロールが少なくなるなど脂質バランスが崩れている状態。
生活習慣病の1つに位置づけられ、高血圧、糖尿病、肥満と並んでメタボリックシンドロームと言われている。
自覚症状はほとんど無く、「最近疲れが取れない」「身体が若干重く感じる」程度の軽微な場合が多い。
そのため気付かずに放置してしまい、大きなトラブルにまで発展してしまうことも。
高脂血症の症状を放置し続けると動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを発症するリスクが高くなる。
早期発見の難しい症状なので、定期的な健康診断を受けるとよいでしょう。
高脂血症の原因
高脂血症の原因として、肉類、油物中心の食生活や暴飲暴食、喫煙、アルコールの摂取、慢性的な運動不足が挙げられ、これに遺伝的素因が関与して発症する。
また糖尿病になると中性脂肪の産生が増加、喫煙者はHDLコレステロールが低下し、高脂血症の引き金になりやすい。
高脂血症の対策
症状を改善するための方法として、生活習慣を改善していく必要がある。
食生活の改善
肉類や油物が多い食事をしている、アルコールの摂取量が多い人は、見直しましょう。
高脂血症は、中性脂肪の増加と悪玉コレステロールの増加に伴う血流の乱れ、血液がドロドロになっていると言う状態。
改善には、中性脂肪とコレステロールを減らす必要がある。
積極的に摂取したいのが、青魚や海藻類、タマネギやゴボウなどの根菜類。
特に青魚には中性脂肪を減らし、コレステロール値を下げるEPAとDHAが多分に含まれている。
さらに血液をサラサラにする成分が多いワカメなどの海藻類やタマネギ、大根などを加えたサラダなども効果的。
運動
運動も積極的に取り入れて行きたい。
特に脂肪の燃焼効率を大きく向上させ、中性脂肪の減少、コレステロールの低下を促進する有酸素運動がおススメ。
ウォーキング、水泳、水中ウォーキングなどがいいでしょう。
呼吸を意識し、体内に多くの酸素を取り入れることを身につけましょう。
毎日継続していくことで効果を発揮します。
薬物療法
食事療法や運動療法を継続的に続けても、効果が得られない場合もある。
このような場合は医師の診断を受け、適切な薬物を利用した療法を行うことになる。
リン脂質とは
リン脂質は、リン酸エステル,ホスホン酸エステルを含む脂質の総称。
このリン脂質は、主に必須脂肪酸からできています。
糖脂質やコレステロールと共に細胞膜の主要な構成成分。
生体の膜の重要な成分で細胞の各種の膜などに分布しています。
細胞膜を正常に保ち細胞膜の透過性を維持するのが主な役割。
また、生体内でのシグナル伝達にも関わっています。
食品加工では乳化剤として利用されています。
遊離脂肪酸とは
脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪が分解されてできる脂肪。
遊離脂肪酸は、血液中ではアルブミンと結合している非エステル型脂肪酸のこと。
遊離脂肪酸は、体内の脂質代謝や糖代謝にも関与しています。
20分程度の運動をすると、脂肪細胞から排出され、エネルギーとして消費されます。
また、肥満によって蓄えられた脂肪が増加すると遊離脂肪酸が血中に移動し、
それがインスリン抵抗性を高め、血糖値を高くします。
遊離脂肪酸の血液中濃度を上昇させるホルモンは、
アドレナリン・副腎皮質刺激ホルモン・甲状腺刺激ホルモン・成長ホルモン・グルカゴンなどで、
逆に遊離脂肪酸の血液中濃度を低下させるのがインスリンやプロスタグランジンなどです。