更年期に発症しやすい骨粗しょう症

骨粗しょう症の症状

骨の主成分はカルシウムで、骨の細胞は、古い骨をこわして新しい骨を作るという代謝を繰り返して、バランスを保ちながら、骨の健康を維持しています。
ところが、年齢を重ねると骨をこわす細胞の働きのほうが強くなって、骨量が減少してきます。その結果、骨の質が低下してもろくなり、骨折しなすくなるのです。これが骨粗鬆症です。

更年期を迎える50歳前後から増えてきて、日本では50代後半の2割の人が、60代後半では半数近くの人が骨粗鬆症だと言われています。

初期のうちは自覚症状はありません。最初に現れるのが背骨の症状です。慢性的な背中の痛みや腰痛に悩まされたり、背中や腰が曲がって慎重が縮んだりします。
さらに、普通なら骨折しないような軽い力が加わっただけで、骨折を起こしやすくなります。とくに背骨は圧力がかかりやすいので、ちょっとしたことで圧迫骨折を起こします。

 

骨粗しょう症の原因

エストロゲンには、骨量を維持する働きがあります。ところが閉経後、エストロゲンの分泌が減ってくると骨代謝バランスが崩れて、急激に骨量が減少するのです。閉経後の女性に発症率が多いのはそのためです。
そのほか、カルシウムやビタミンDなどの摂取不足、運動不足、若いころの過剰なダイエットなどが原因としてあげられます。

 

骨粗しょう症の治療

予防や進行を防止するためには、カルシウムやビタミンDを多く含んだ食事を摂り、適度な運動をすることです。
食品からとったカルシウムは、そのまま骨になるのではなく、運動によって骨に負荷をかけることで、骨への定着度が増します。また、日光にあたることで、皮下にもビタミンDが合成されます。

しかし、症状が進んでいる場合には、食事療法や運動療法だけでは不十分です。骨折を防止するためにも、薬を服用します。

 

骨粗しょう症の予防

いったん骨粗鬆症になってしまうと、もとに戻すことができません。50歳前後になったら、定期的に骨量測定の検査を受けて、骨の状態を知っておくことが予防につながります。

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