アロマの香りケアで更年期の症状を和らげましょう
アロマテラピーは、ハーブなどの植物から抽出した精油のもつさまざまな作用で、心と体に働きかける香りの療法。精油の中には、その植物の有効成分が凝縮されて、その中にたくさんのパワーが秘められています。
たとえば、香りをかぐことで精油の芳香成分が脳の視床下部を刺激し、感情に変化を与えたり、自律神経を整えたり、ホルモン分泌や免疫力にも影響を与えて自然治癒力も高めてくれます。またマッサージに使った精油は、その薬効成分が皮膚から毛細血管に入り、さらに血流に乗って全身を駆け巡って作用します。
イライラ、頭痛、肩こり、気分の落ち込みなど心と体の不調が何かと気になる更年期こそ、ハーブの力を借りて、優雅に楽しみながらケアをしていきましょう。
更年期におすすめのアロマ
精油は、自分の好きな香りやその日の気分、効能などでも自由に楽しみながら選べばいいのですが、更年期の時期にはローズとネロリがおすすめです。
やさしく上品でエレガントな香りで、更年期に起こりやすいネガティブな感情を癒して、心を穏やかにやすらかにしてくれます。
特に、ローズは更年期世代の美肌づくりにも最適です。この時期は、エストロゲンの減少で、肌の状態が不安定。乾燥と敏感肌の上に、場所によってはにきびができるなど肌トラブルが起こりやすくなります。保湿作用、抗炎症作用があるローズは、乾燥肌、敏感肌などあらゆる肌タイプに使えて、肌をしっとりみずみずしく整えてくれます。
症状に合わせて使うアロマ
イライラには
緊急対策としておすすめなのが、香りの蒸気浴。熱いお湯を入れたカップに精油を1,2滴たらして、立ち上がる香りをかいでみましょう。
おすすめの精油・・・イランイラン、カモミール、クラリセージなど。
落ち込み・不安感には
落ち込み、不安、うつっぽい時は、アロマポットで芳香浴がいいでしょう。
おすすめの精油・・・ラベンダー、ベルガモット、クラリセージ、ローズなど。
不眠が気になるとき
不眠が気になるときは、寝る2~3時間前に入浴して、心身をリラックス。就寝前に入眠作用のあるハーブティーを飲むとよいでしょう。薬効成分とハーブティーのほのかな香りをかぐことで、アロマテラピー効果も期待できます。
おすすめのハーブ・・・ゆったりとした眠りに誘ってくれるパッションフラワーとホップのブレンドティーを。ほかに、レモンバーム、カモミールなどのお茶もリラックス効果があります。
パニックになりそうなとき
パニックになりやすい人は、普段から自分が一番リラックスできると思える精油をバッグに入れておくと安心。パニックに陥りそうになったら、ハンカチやティッシュに精油を1,2滴たらして、ゆっくりと香りをかぎましょう。心と体の緊張がゆるんでいきます。
おすすめの精油・・・動悸や気持ちの混乱を鎮めてくれるイランイランや緊張を鎮め平常心に戻してくれるクラリセージなどがおすすめ。
のぼせ・ほてり対策
突然カーッとのぼせて、汗がダラダラ、そんなときには、スプレーボトルに入れたセージのフローラルウォーターをシュッと吹きかけてみましょう。セージには汗の分泌作用を抑える働きがあり、気分もリフレッシュします。
おすすめのハーブ・・・菊の花はのぼせに効きます。またセージをハーブティーで楽しんでも。
肩こり・五十肩に
肩こりがひどい、五十肩がつらいというときは、アロママッサージで痛みを和らげましょう。
おすすめの精油・・・筋肉のこりをほぐして、体を温める作用のあるラベンダー。甘くすがすがしい香りに心もリラックスします。
しみ・しわ・乾燥肌のケアに
不安定になりがちな更年期の肌をみずみずしく整えるローズでスキンケアをしましょう。ローズのフローラルウォーターを化粧水代わりにして使うとよいでしょう。コットンにしみ込ませてパックするものおすすめです。
おすすめの精油・・・細胞活性作用のあるラベンダーやゼラニウム
抜け毛・薄毛に
髪の老化に加えて、ヘアカラーなどで痛みがちな更年期の髪をケアしてくれるのがローズマリーです。育毛促進、抜け毛予防など髪の老化防止の作用がありみあす。
おすすめの精油・・・ローズマリーの精油でマッサージオイルをつくり、シャンプー前に頭皮のマッサージをして、頭皮の血行を促しましょう。