朝、目覚めてすぐに測る体温のこと。
基礎体温から多くの情報を得ることができます。
妊娠や避妊などのためにも基礎体温を計測し、基礎体温表に記録をつけるとよいでしょう。
排卵日の前後を境にして、低温期と高温期にわかれます。排卵が起きると、黄体ホルモンの分泌が増えて、体温が上昇し、受精すれば妊娠12週くらいまで高温期が続きます。このため、妊娠初期は体が熱っぽい感じが続きます。妊娠していなければ、約2週間で生理がはじまり、低温期に入ります。
基礎体温から分かること
基礎体温を測り、基礎体温表をつけることによって、様々な女性の体の情報を知ることが出来ます。
基本的な基礎体温の増減は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の増減によってサイクルが決まってきます。
このサイクルを月経周期または、生理周期と呼びます。
この周期の変化から、さまざまなことを知ることができます。
1.生理の日
28日周期なら、排卵日より14日前後が生理の初日と推測できます。
2.排卵日
排卵日は低温期から高温期に変わる日、またはその前後と推定できます。
低温期から高温期に変わる日を体温陥落日と言います。
3.排卵の有無
低温期と高温期の2相性であれば、一応、排卵はあると推測できます。
生理があったとしても、低温期高温期のない1相性なら無排卵の可能性が高いです。
4.妊娠
高温期から低温期に変わるはずなのに、そのまま高温期が続いた場合(16日以上)、妊娠している可能性は高いです。
ただし、持続黄体存続症で黄体が持続して、高温期が続くと妊娠ではないことがあります。
高温期が続いたら、医者に相談しましょう。
5.月経前症候群
月経前症候群(PMS)とは、排卵から月経が始まるまでの高温期に起こる様々な症状のことです。
例えば身体的には、胸のはり・腰痛・肩こり・むくみ・便秘・下痢・頭痛・吹き出物・眠気・疲労感など。精神的には、イライラ・憂鬱・過食・無気力・集中力低下など。
生理月経が始まると月経前症候群の症状は治まることが多いです。
月経前症候群は、高温期に起こることが分かっていますので、基礎体温を測ることで、その時期を知ることができます。
6.安全日と危険日
排卵日から妊娠しやすい日が分かります。
妊娠したくない人にとっては重要でしょう。
7.黄体の機能不全
高温期と低温期との温度差が0.3℃以下の場合、さらにその期間が8日以下の場合、黄体の働きが悪い可能性があります。
また、高温期が6日以内と短いときは、無排卵もしくは黄体機能不全のどちらの可能性が高いです。
もし3日以内しかない時は、無排卵の疑いが濃厚です。医師に相談しましょう。
8.卵巣の機能不全
生理周期が35日以上で、低温期が2週間以上続く場合は、卵巣の代謝不良が考えられます。
また、黄体の機能不全を伴うこともあります。
基礎体温の見方
基礎体温表は、排卵の有無や黄体機能不全の診断には欠かせませんが、正確な診断を行うには、少なくとも3周期以上は記録しておいた方が良いでしょう。
一般的に基礎体温の増減は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンの増減によって、そのサイクルが決まってきます。
健康な女性の基礎体温は、体温の低い時期(低温期)と体温の高い時期(高温期)の2つに分かれます。
生理後しばらく低温期が続き、低温期から高温期の移行期に排卵がなされて、その後高温期がつづきます。
そして生理が始まるころに、基礎体温は下降し、次の周期に入ります。
基礎体温を基礎体温表に毎日つけていると、ある一定のパターンで曲線ができます。
基礎体温は、ホルモンの働きによって上下しますが、何らかの病気があったり、体調が悪かったり、また生活リズムの乱れなどからパターン曲線が崩れることが分かります。
体調がほぼ一定であれば、その人の毎周期のパターンを示すことになりますので、次の生理の時期や、排卵日などをおおよそ予測することができます。
妊娠した人、逆に妊娠を望まない人にも、また自身の体調管理のためにも、基礎体温を測るようにしましょう。