椎間板ヘルニアはやっかいな病気。再発することもあります。
原因を理解してしっかり治療しましょう。
椎間板ヘルニアの原因
中腰で重い物を持ったり運んだり、腰を強くひねったり、長時間の座り仕事や運転など、背骨に負担をかけたりと、これらの動作を繰り返すことで椎間板ヘルニアになることが多いです。
また椎間板は20歳を過ぎた頃から、だんだんと弾力性が欠け、これが進行するとちょっとした動作による衝撃や圧迫に耐えられず、髄核が突出しやすくなります。
さらに加齢とともにカルシウム不足が、骨粗しょう症や骨の変形を引き起こし、ちょっとした衝撃で骨が欠け、椎間板を潰してしまうこともあります。
椎間板ヘルニアが起こりやすい状態
・椎間板にストレスが加わる座位での仕事が多い
・急激に重い物を持ち上げようとしたり、激しいスポーツで腰をひねったりする
・腰の周辺がつねに緊張したように硬くなっている
・はじめは腰痛のみの症状から、坐骨神経痛がでている
・筋力の低下や臀部の筋萎縮が認められる
・あお向けに寝て膝を伸ばした状態っでえ足を上げたとき、20~30°で痛みがある
・20~30歳代に急激な腰の痛みがあった
・アキレス腱反射がない
椎間板ヘルニアの症状
椎間板が後方に突出してしまい、脊椎を縦断している脊髄中枢神経根に接触をしてしまいます。神経根にヘルニアが接触するたびに強烈な痛みが起こり、場合によっては何をしていても、絶対安静にしていても痛みや痺れが取れないこともあります。
臀部から足にかけ猛烈な激痛を訴えることが多いです。
せきやくしゃみでも激痛がおこります。
更に坐骨神経痛・腰から足先にかけてしびれや痛み・感覚障害・冷感・筋力の低下・排尿障害なども起こることがあります。
治療のポイント
ヘルニアによるストレスが、どのような形で加わっているかを見極めることが大切です。
整形外科では安静、牽引、ブロック注射を行いますが、抜本的な治療とは言えず、それで痛みが軽減されなければ外科手術しかないのが現状です。
特殊な機械でのストレッチングとトレーニングで治療する方法もあるようです。
椎間板ヘルニアの予防
中腰で重い物を持ったり運んだりしない。
座るときは姿勢に気をつけ、腰に負担を掛けないようにしましょう。
長時間の座り仕事や運転などをする場合、こまめにストレッチをしましょう。
腰を痛めない物の持ち方
1.できるだけ物に体を近づけます。
2.股関節と膝を曲げ、腰を落とします。このとき片膝を深くおろすと、より楽に持ち上げることができます。
3.物をしっかりつかみ、へそのあたりに力をこめて体に引き寄せ、腰と膝で持ち上げるようにします。
4.腕だけで持とうとせず、物をおなかにつけて持つことが大切です。
5.重いものはへそより上に上げることは禁物です。持ち運ぶときも、へそより下の位置にぴったり物をつけて運びます。
6.重いものを持ったまま上体をねじるのもいけません。方向を変えるときは、足を踏み変えて全身の向きを変えます。
さほど重くないものでも拾い上げるときには、十分に腰を落としたほうが安心です。