花粉症の症状・原因をよく理解しよう!徹底解明

花粉症とは、花粉によって起こるアレルギー。
アレルギーの病気の一つであり、植物の花粉が、鼻、目、のど等の粘膜に接触することでくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が出る状態を指します。

主なアレルゲン(原因物質)は、スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカンバなどの花粉。
日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。

どの花粉に反応するかは、人によって異なります。
4人に1人の日本人が花粉症だといわれています。

花粉症になるかどうかは、体質による個人差はあります。
今は平気な人でも将来ならないということはいえません。
発症する確率はそれまでに花粉を吸ってきた量が関わっているとされます。

花粉症の症状はくしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの鼻の症状だけでなく、目の症状(かゆみ、なみだ、充血など)を伴う場合が多いです。
その他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。

一見普通の風邪の症状と似ていて、花粉症だと気がつかないことがあります。
風邪と違って花粉症の場合、高熱はでない・頭痛もひどくない・のどの痛みは少ないなどです。

早めに対処すれば、ひどくならずに済みます。

鼻の症状

花粉が鼻の粘膜につくことで主にくしゃみ、鼻水、鼻づまりが起こります。

鼻水

鼻の粘膜についた花粉を除こうとするために鼻水が出ます。
鼻水は、風邪を引いたときのようなねっとりではなく、水っぽくサラサラして粘り気がないのが特徴です。
鼻をかむ回数が1日5回以下なら軽症、6~10回が中等症、11~20回が重症、21回以上なら最重症となります。

くしゃみ

多くの人が悩まされる症状がくしゃみ。
鼻の粘膜に付いた花粉を取り除こうとして起こります。
くしゃみは回数が多く、連続して起こるのが特徴です。

鼻づまり

アレルギー反応をおこすと鼻の粘膜が炎症をおこして腫れてきます。
すると空気が通らなくなり鼻づまりとなります。
くしゃみ・鼻水などより後に起こりやすいのが特徴。

鼻づまりが起こると

  • 口から息を吸うため口やのどが渇きやすくなる
  • においを感じにくくなり、食べ物の味が分かりづらくなる
  • 口呼吸になりやすく咳が出やすくなる
  • 就寝中は息苦しくなりよく眠れなくなる

目の症状

目に花粉が付くと「目のかゆみ」「充血」「涙が出る」などの症状が現れます。
花粉を除こうと免疫反応が起こることが原因とされています。

目のかゆみ

目の症状の中で最も多い症状が目のかゆみ。
目やまぶたなどに炎症が起きてかゆみが生じます。
強くかいたり、こすったりするとかゆみがより強くなったり、痛くなったり、また結膜や角膜を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。。

充血

目の表面に花粉が付いて結膜炎を起こしている状態。
白目の血管が拡張して赤く見えます。

涙が出る

花粉が目に入ったり、まつ毛に付くとかゆみとともに涙が出ます。
目に入った花粉の多くは涙により洗い流されますがまつ毛に付くと気付かないので涙は出続けます。

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他にも「目がはれぼったい」「目やにが出る」「目がごろごろする」「かすむ」「まぶしい」「痛い」などの症状が現れることがあります。

その他の花粉症の症状

鼻・目の症状の他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じ、咳、喘息などの症状が出ることがあります。

花粉症が発生しやすい時期

  • 2月~5月・・・スギ・ヒノキの花粉症
  • 6月~8月・・・イネ科の花粉症
  • 8月~10月・・・ブタクサの花粉症

花粉症の原因ってなんでしょうか!?

花粉症はアレルギーの一種です。
普通の人には何でもない物質をある人にとっては、異物と認識してしまい過剰に反応してしまのがアレルギーです。
花粉症は、体に侵入した花粉を敵と認めて反応してしまう過敏な体質の人に起こるのです。

花粉症の原因植物

花粉症の原因となる植物は現在国内で約50種類以上あるといわれています。
原因植物は大きく樹木と草花に分けられ、代表的な植物はスギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、シラカバなどです。
日本で花粉症になる人の約80%はスギ花粉が原因と言われています。

花粉症を発症する原因

花粉症の人は、原因植物の花粉に対するIgE抗体量が多いことが分かっています。
IgE抗体量が多いことがアレルギーを起こす直接の原因と考えられています。

花粉症になる人とならない人がいるのは、遺伝的、環境的な要因も関連していると考えられています。
花粉の量だけが関連する訳ではなく、大気汚染物質と花粉が混ざることで発症しやすくなるようです。

花粉症の人が増えている理由

近年、花粉症が増えている理由として

  • 戦後、盛んに植林されたスギが成熟し、花粉の飛ぶ量が増えている
  • 住宅の気密性が高まったことでダニやハウスダストが増加してアレルギー体質の人が増えた
  • 高タンパクの食生活がアレルギー反応を高めている
  • 車の排気ガス・PM2.5・黄砂などの微粒子がアレルギーを起こしやすくさせている
  • アレルギーと関りのある自律神経がストレスで乱れ、花粉症の症状が出やすい

など何れも花粉症になりやすい要因となります。

農村部よりも都市部に花粉症の人が多いのは、スギ花粉の飛来量だけが原因ではなく、

  • 排気ガスなどの微粒子
  • 都会の人の方がストレスが多い
  • 舗装された道路は、落下した花粉が再び舞い上がりやすい

などが考えられます。

花粉症になる植物には何がある!?

花粉症の原因となる植物はさまざまです。

代表的なものはスギ。花粉症になる人の8割はスギ花粉症なのです。
スギ以外にも原因となる花粉にはカモガヤなどのイネ科の雑草、ブタクサ、ヨモギといったキク科の雑草などがあり、現在、日本では約60種類の花粉が花粉症の原因として報告されています。

当然、地域でも季節でも飛ぶ花粉の種類は違います。
例えば、春に花粉を飛ばすのはスギだけでイネは夏、ブタクサは秋がシーズンです。
飛散する花粉の量や生育地域の広さ、患者数などから花粉症の代表格といってよいものが、スギ、イネ、ブタクサの三つです。
夏や秋に花粉症の原因となるのは、丈が低く、山のふもとや河川敷などの平地に群生する野草です。

花粉症を引き起こす主な植物

木の花粉

ハンノキ・スギ・ヒノキ・ネズ・コナラ・クリ・イチョウ・ケヤキ・松・オリーブ・ブナ・

草の花粉

シラカンバ・カモガヤ・ヨモギ・イネ・カナムグラ・ハルガヤ・オオアワガエリ・ブタクサ

種類・地域別の花粉が飛散する時期は?

花粉が飛ぶ時期が分かれば、いつ花粉症になるか分かります。
逆に花粉症になる時期からどの植物が原因なのかがある程度分かるかもしれません。

春に花粉を飛ばすのはスギだけで、イネは夏、ブタクサは秋がシーズンです。
当然、植物の種類や地域でまったく違ってきます。

自分が住んでいる地域の代表的な植物、または自分のアレルゲンの花粉の飛散時期を把握しておきましょう。
一般に木の花粉は春、草の花粉は秋が多いようです。

スギ花粉の飛散が多い時期

北海道:少ない
東北:2月中旬~4月末
関東:2月初旬~5月末
東海:2月中旬~4月末
関西:2月初旬~4月末
九州:3月初旬~4月中旬
秋にもわずかに飛散します。

イネ花粉の飛散が多い時期

北海道:6月
東北:5月初旬~9月末
関東:4月中旬~10月中旬
東海:比較的少ない
関西:4月中旬~5月末、8月中旬~10月初旬
九州:4月初旬~6月中旬、8月中旬~10月初旬
上記以外の時期にも飛散します。

ブタクサ花粉の飛散が多い時期

北海道:ない
東北:9月
関東:8月中旬~10月初旬
東海:比較的少ない
関西:9月
九州:9月中旬~9月末
上記の時期の前後にも飛散します。

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